ワイン愛好家でなくてもその名を知る、世界のあらゆるワインの中でも特に知名度が高いワインのひとつでしょう。
シャトー・マルゴーは、フランス南西部、ボルドー地方、メドック地区のマルゴー村に位置する、この地域のみならず世界的に見てもトップ・クラスの品質のワインを生み出す生産者の名前であり、また生産者としてのシャトー・マルゴーが造る複数のワインの中のひとつの名前です。
具体的にシャトー・マルゴーが造るワインを挙げてみますと
シャトー・マルゴー (グラン・ヴァン)
パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴーPavillon Rouge du Château Margaux
マルゴー・デュ・シャトー・マルゴーMargaux du Château Margaux
パヴィヨン・ブラン・デュ・シャトー・マルゴーPavillon Blanc du Château Margaux
以上4つのワインが市場に流通しています(シャトー・マルゴーで生産されたものの、シャトー・マルゴーで瓶詰されずにネゴシアンに売却されるワインも存在しています。)。
括弧書きでグラン・ヴァンと書いたシャトー・マルゴーというワインが、シャトー・マルゴーが造るいわゆるファースト・ワイン。この生産者のトップ・キュヴェです。
(※グラン・ヴァンGrand Vinとは偉大なワインという意味で、ある生産者が造るトップ・キュヴェをそう呼んだり、世界的に見て群を抜いて素晴らしいワインのことを一般的にグラン・ヴァンと呼んだりします。)
パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴーはセカンド・ワイン
マルゴー・デュ・シャトー・マルゴーはサード・ワイン。2009ヴィンテージから造られ始めました。
パヴィヨン・ブラン・デュ・シャトー・マルゴーは唯一の白ワインです。ソーヴィニヨン・ブラン100%。
ボルドー地方では1855年にメドック地区とソーテルヌ地区のワイン生産者の格付けが行われましたが、見事第1級に選ばれたシャトー・マルゴーだけあって、ワインはいずれも高い品質水準にあります。
シャトー内に樽工場もあります。
原産地呼称としてのマルゴーは、4つのコミューン(南からアルサックArsac、ラバルドLabarde、カントナックCantenac、マルゴー)と定められています。
4つのコミューンの中でも、特にマルゴー村に特級格付けのシャトーが集中しています。このあたりの土地が、特に高品質なワインを生み出すのに向いているのでしょう。
魅力的なワインを生み出すシャトーが多いマルゴー地区ですが、やはりシャトー・マルゴーはこの地区のトップ生産者でしょう。赤ワインは凝縮感がありながら滑らかでエレガント。別格の存在感を放ちます。白ワインも上質で、ボルドー地方で造られる辛口白ワインの中で最上級のもののひとつと言えると思います。
未経験の方は、本当に試す価値がある素晴らしいワインです。昔に比べると入手困難な金額になってしまいましたが、特別な機会のある時にでも、ゆっくり楽しんでみてはいかがでしょうか?
Clos Yは、6月4日のレストラン講座の際に、メインのフランス産仔羊に合わせてマルゴー・デュ・シャトー・マルゴー2012をご用意いたします。ご興味ございましたら是非ご参加ください。
講座へのお申し込み、ご質問等はこちらのアドレスにご連絡ください。
vinclosy@aol.com
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