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ワイン・コラム 第181回 ローヌ地方の話 オーギュスト・クラープ編

コルナスCornas

ローヌRhône地方北部にはコート・ローティやエルミタージュ、コンドリウといった偉大なワインがいくつかありますが、私は特にこのコルナスに強く心を惹かれます。

アルデーシュ県にある、人口2,200人ほどのコルナスという名の小さな村の周辺に、約130haの畑が標高125~400mの間に広がっています。

ローヌ地方北部の赤ワインと言えばシラーSyrahですが、複数あるアペラシオンの中でもシラー100%で赤ワインを造ることが義務付けられているのはこのコルナスだけです。

コート・ローティやエルミタージュといった花形アペラシオンに比べるとどことなく地味なイメージの、質実剛健なところが、コルナスの魅力かもしれません。

私はコルナスのトップ生産者のひとり、オーギュスト・クラープAugust Clapeを訪問させて頂きました。

ドメーヌは村の大通りに面していますが、いわゆるワイン生産者的な看板などは無く、外から見た感じでは普通の民家、といった感じです。そう言えば北ローヌのトップ生産者のひとりジャン・ルイ・シャーヴのドメーヌもこの道を少し北に行ったところにありますが、外観は全くワイン生産者的ではありませんでした。この辺りはそんな気風があるのでしょうか。

クラープは7haほどの畑を所有し、小さなセラーで伝統的なワイン造りを続けています。
A.Clape cave
コンクリート・タンクで天然酵母によるアルコール発酵。赤ワインは700~1,200リットルの大樽での熟成。卵白で清澄し、フィルターはかけずに瓶詰め。

造るワインはコート・デュ・ローヌやお隣サン・ペレイの白ワイン、そしてコルナス2種類。他にパリでル・ヴァン・デ・ザミLe Vin des Amisというヴァン・ド・ターブルを見つけたことがあります(素晴らしかったです!)。
DSC00657
試飲は興味深いものでした。まだ樽熟成中のワインを区画ごとに。それぞれ樹齢も異なり、樹齢が上がるにつれ凝縮感が増すようでした。

シラーのひとつの指針。未経験の方は試す価値のあるワインだと思います。
A.Clape
Clos Yは、2月7日のレストラン講座のテーマを「ジビエ」とし、ジビエ料理をローヌ地方のワインと合わせてお楽しみ頂きます。クラープのコルナスも登場いたします。ご興味のある方はご連絡ください。

講座へのお申し込み、ご質問等はこちらのアドレスにご連絡ください。
vinclosy@aol.com

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