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ワイン・コラム 第159回 チリの話 コノ・スル編

チリのワイン

そう聞いて、どのようなイメージが浮かぶでしょうか?カベルネ・ソーヴィニヨン、赤ワイン、安い、濃い...

恐らく「エレガント」や「(価格が)高い」というイメージはほとんど無いことでしょう。

一般的にはその通りだと思います。今回は、コノ・スルCono Surをご紹介いたします。日本でも人気の生産者ですね。ここのワインは特に「安い!」というイメージがあると思います。私はもう何年も前に、コノ・スルの日本で3桁の値段のワインを開けてみて、これはどうしたものかと悪い意味で驚かされた経験があります。

私は2013年にコノ・スルを訪問させて頂きました。果たして今日現在、コノ・スルは、そしてチリのワインは世界的にどの程度の位置にいるのか、確かめてみましょう。

コノ・スルが居を構えるのはチリの首都サンティアゴの南、ワイン産地としてはコルチャグア・ヴァレーColchagua Valleyに位置しています。

その歴史は1993年からとまだ新しいワイナリーですが、既に世界的に高い評価を得ています。

安く、質もそれなりだった経験のあるこのワイナリーのワイン。しかし比較的最近発売されたスパークリング・ワインの品質にとても良い印象を持っていましたので、現在はどうなのだろうと不安と期待を交えての訪問でした。

到着は夜。ゲスト・ハウスに案内され、コノ・スルのワインとバーベキューでもてなしてくださいました。
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夜空は月と星が美しかったです。
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広大な敷地には、畑と大きな醸造所があります。
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訪問させて頂いたのはちょうど収穫&醸造の時。
DSC01392丁寧な選果は上質ワイン造りに必須の工程です。

さて、肝心なテイスティングですが、シングル・ヴィンヤードSingle Vineyard20バレルズ20Barrelsシリーズを中心に行われました。

結果は驚きの連続でした。いずれも高品質!これが日本で1,000円台後半から2,000円台前半で売られているのを考えると、素晴らしく充実した内容です。

そしてコノ・スルの虎の子オシオOcio。チリで最高の、そして世界的にもトップ・クラスの、エレガントさを備えた、完成度の高いピノ・ノワールです。

訪問を終え感じたことは、この生産者のワインは「安い」のではなく「コスト・パフォーマンスが高い」ということです。品質に合わない低価格だと思います。そしてリースリングやピノ・ノワールはもちろん、カベルネ・ソーヴィニヨンなどにも「エレガントさ」が感じられました。

いわゆる新世界で「濃いだけ」のワインを造ることは難しいことではないのかもしれません。しかしそこにエレガントさを持たせるのはとても大変なことです。

コノ・スル1社を見ただけでも、チリ・ワインが世界的に高い位置づけにあることがわかります。

特にワインが好きという方々、今一度チリのワインを見直してみてはいかがでしょうか?

Clos Yは8月24日の「偉大なワインを飲む!」単発講座のテーマをピノ・ノワールとし、同品種による世界各国のテロワールの表現に注目してみたいと思っております。コノ・スルのオシオも登場いたします!ご興味がございましたらご連絡ください。

講座へのお申し込み、ご質問等はこちらのアドレスにご連絡ください。
vinclosy@aol.com

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