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ワインコラム 第80回 ロワール地方の話 ミュスカデとグロ・プラン、そして石の話

暑い季節に飲みたくなるワインがあると思います。私の場合、ボルドー地方のアントル・ドゥー・メールEntre Deux Mersと、ロワール地方のミュスカデMuscadetがそれにあたります。この2つの銘柄は、爽やかで、良く冷やすとおいしく、生産者による品質のばらつきが少なく、抜群のコストパフォーマンスの良さがあります。

 

ミュスカデはフランスで一番長い川であるロワール川の河口に近い(海に近い)場所で栽培される、ミュスカデ(=Melon de Bourgogne)という白ぶどうから造られます。海に近いところで造られているためか、潮っぽい香りがして、海産物と良い相性を示してくれます。

 

私は、ミュスカデと、もう一つのあるワインをセットのように感じています。そのワインは、グロ・プラン・デュ・ペイ・ナンテGros Plant du Pays Nantais(以下グロ・プランと表記させて頂きます。)です。

 

グロ・プランという白ワインは、ミュスカデとは違いフォル・ブランシュFolle Blancheという白ぶどうから造られるのですが、産地はミュスカデに隣接しており、軽快な味わいから、詰められるボトルの形まで似ております。価格はミュスカデより安いくらいで、ミュスカデの弟分と表現しても良いのではないかと思います。

 

このグロ・プラン、フランスのワイン法としては、ミュスカデが属する最上のA.O.C.ではなく、その一つ下のカテゴリーに属しておりました。しかし、2011年にA.O.C.に昇格したのです!このことにより、今後さらに品質が向上していくかもしれません。

 

さて、ミュスカデもグロ・プランも、ナントNanteという大きな町の近くにあるワイン産地ですが、そのナントの町の北西120kmほどのところ、地方はブルターニュBretagneになりますが、カルナックCarnacという小さな町があります。フランスのどこにでもありそうなこの小さな町を有名にしているものがあります。それは、謎の巨石群です。

 

世界には、どうしてこのようなものがこんなところにあるのだろう?と首をひねってしまうものがありますね。石としては、イースター島のモアイやイギリスのストーン・ヘンジなどが有名ですね。カルナックの巨石群は、ストーン・ヘンジのように特別な形に組まれているわけではなく、モアイのように造形が施されているわけでもないのですが、普通に人々が暮らす田舎の小さな町の原っぱに謎の巨石が点在している様は不思議な感動をもたらしてくれます。

 

今年の夏の自由研究は、ワインを飲みながら石について調べることで決まりですね!

 

 

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