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ワインコラム 第77回 ブルゴーニュ地方の話 モンタニー編

世界屈指の銘醸ワイン産地である、フランス、ブルゴーニュ地方。

 

ピノ・ノワールから造られる赤ワインも、シャルドネから造られる白ワインも大変な人気ですね。

 

今回は、ブルゴーニュにありながらあまり知名度の高くない、白ワインに特化したモンタニーMontagnyをご紹介いたします。

 

モンタニーというワインは、ブルゴーニュ地方のワイン産地のちょうど真ん中あたり、コート・シャロネーズCôte Chalonnaise地区に位置するモンタニー・レ・ビュクシーMontagny-Lès-Buxy村の周辺に広がるぶどう畑のシャルドネから造られる白ワインです。

 

アペラシオンとしては2つあります。ひとつは、単にモンタニー。もうひとつは、1級に格付けされた優れた畑のぶどうから造られるモンタニー・プルミエ・クリュMontagny Premier Cruです。

 

ブルゴーニュワイン専門の本にもなかなか詳細な地図が載っていないモンタニーですが、実際に行ってみますと、村の人が住んでいるあたりが谷になっていて、ぶどう畑は斜面に展開されています。

Montagny 1ers 斜面に広がるプルミエ・クリュの畑

Montagny 1er Les Coeres プルミエ・クリュの畑

モンタニー合計440haのうち255haはプルミエ・クリュという数字からも想像できる通り、優れたテロワールに恵まれている産地と言えます。

 

実際、モンタニーのワインは、とても有名なブルゴーニュの他の村の白ワインのような壮大なスケール感はないものの、ミネラルを備えた骨格を持ち、熟成によって品質の向上する力を備えた、紛れもないブルゴーニュの上質なシャルドネの個性を備えています。

 

それにもかかわらずモンタニーの知名度が低いのは、この地を牽引する有名な造り手に欠けていることが原因かと思われます。

 

もちろん、モンタニーには優れた造り手さんがいます。日本ではまだあまり知られていないかもしれませんが、フランスで注目されているのはステファン・アラダムStéphan Aladameさんです。

 

若いワインを複数テイスティングさせていただきましたが、エントリークラスのワインにも共通して心地よい果実味とミネラルを感じ取ることができました。上級キュヴェになるとワインの密度が高くなり、硬く、シリアスな面も持つ、偉大なワインの可能性を感じさせてくれます。是非、熟成したものを飲んでみたい!と思わせてくれるワインでした。

 

モンタニーの魅力は、その値付けにもあります。知名度が高くないためでしょう、私など、「この値段でいいの?!」と思ってしまうほど、コストパフォーマンスの高いワインがあります。

 

ブルゴーニュの白ワインが好きな方、モンタニーの善良な生産者を応援する気持ちも込めて、一度試してみてください。きっと後悔はしないはずです!

 

 

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