- 2011-05-22 (日) 17:35
- ワインコラム
フランスではシャンパーニュ地方で造られるシャンパーニュChampagneが人気で、レストランでのアペリティフや、お祝いの席に欠かすことができない存在として定着しています。
シャンパーニュはフランス以外でも、世界中で人気です。日本にもシャンパーニュ愛好家は多いようですね。
フランスと並ぶワイン大国であるイタリアでもスパークリング・ワインは人気があります。シャンパーニュも飲まれていますが、やはりイタリアではイタリア産のスパークリング・ワインがよく飲まれています。
イタリア産の代表的なスパークリング・ワインを挙げますと、シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵方式で造られるフランチャコルタFranciacorta、マスカットの香りが華やかな、甘口のアスティAstiが重要です。
そして、近年流行っているのが、ヴェネト州で造られるプロセッコProseccoです。プロセッコ(=グレラGlera)という白ぶどうから造られます。フレッシュで華やかな香りを持ち、フルーティな果実味のある軽やかなスパークリング・ワインです。このワインの良さは、もし一言で表現するならば、その「軽やかさ」にあると思います。
現在、世界的に飲食が軽くなる傾向にあると思います。例えばアルコールで言うとスピリッツよりもワイン、ワインよりもビールなど、より軽いアルコール飲料に消費者は移りつつあるようです。料理もバターなど油脂をたっぷり使う料理から、素材を活かしてシンプルに調理する料理が人気を集めつつあるようです。
そうした時代の流れにプロセッコの特徴がちょうど合っているようです。
プロセッコの楽しみ方を考えてみますと、アペリティフはもちろん、ランチにも、夜のくつろぎの時間にも、広い場面に対応できます。ワイン単体でも、食事と合わせても楽しめることは大きな強みですね。また、重要な点として、生産量が多く、かつ品質が安定していて、コストパフォーマンスが高いことも見逃せません。
しかし、ただ安くて軽やかなだけがプロセッコの全てではありません。コネリアーノConeglianoやヴァルドッビアーデネValdobbiadeneなど、特にぶどう栽培に適した丘陵地からは、アロマのしっかりとした、称賛に値するワインが生まれています。コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコConegliano Valdobbiadene-Proseccoとアゾーロ・プロセッコAsolo-Proseccoの2つの銘柄のプロセッコが、2009年にイタリアワイン最高格付けのD.O.C.G.に昇格しました。
今後、ますます注目のワインですね。日常にプロセッコを飲み、少しいいことがあった時にD.O.C.G.銘柄の上級プロセッコを飲み...
これからの季節にぴったりだと思いますので、興味のある方は是非試してみてください!
Clos Yでは、5月28日のワインを楽しむランチ会を、D.O.C.G.のプロセッコで幕開けます。ご興味のある方はご連絡ください。
このコラムを読まれて、ご意見・ご感想がございましたら下記メールアドレスまでご連絡ください。
- Newer: ワインコラム 第77回 ブルゴーニュ地方の話 モンタニー編
- Older: ワインコラム 第75回 イタリアの話 マルケ州編