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ワインコラム 第73回 日本のワインの話 山形編

日本のワイン、と聞いて、どのようなイメージをお持ちでしょうか?

 

フランスやイタリアのワインに比べて品質がいまひとつで、値段も高い、と思われている方が多いかもしれません。

 

現在、南は九州から、北は北海道まで、ワイナリーが存在し、高品質なワインが造られています。価格は、1万円を超えるものもありますし、「この品質でこの価格でいいの!?」と思ってしまうようなリーズナブルなものもあります。

 

そう、優良な生産者が手掛ける良質な日本のワインは、世界水準にあるのです!

 

2010年10月、私は山形県に行き、数軒のワイナリーを訪問して参りました。

 

山形県にも素晴らしいワイナリーがあります。今回は、タケダワイナリーについてご紹介したいと思います。

 

タケダワイナリーは、東北地方を代表する高品質ワインの造り手のひとつです。スパークリング・ワインのCuvée Yoshikoキュヴェ・ヨシコ国内最高のスパークリング・ワインのひとつと言えるでしょう。

 

ワイナリーは、新幹線も止まるかみのやま温泉駅から車で10分ほどのところにあります。醸造所の周りには自社畑が広がっていますが、農家さんから購入したぶどうも使ってワイン造りを行っています。

 

私は自社畑と熟成庫を見せて頂きました。低農薬で、化学肥料を使用しない自然農法で管理されている自社畑は既に収穫が終わっておりましたが、畝間には草が生えていました。

DSC00578

醸造所周辺の畑は比較的平坦な土地ですが、その先に斜面の畑があります。斜面の畑では全て手作業で仕事をしなくてはいけないそうです。

 

ワインの熟成庫は地下にあり、気温、湿度共に安定しているようです。理想的な熟成条件ですね。

 

醸造設備は見せていただけませんでした。海外ではワイナリーを訪問するとほぼ必ず醸造設備など見せていただけるのですが、日本のワイナリーの場合は醸造所まで見学者を案内しないことは珍しくないようです。

 

ワインは4種類試飲させていただきました。特に印象に残っているのがドメーヌ・タケダ アッサンブラージュ・スペシャルです。これは白ワインですが、白ぶどうのシャルドネと黒ぶどうのマスカット・ベリーAという2つのぶどう品種のブレンドでできています。非常に珍しいブレンドだと思います。そして、とても上質なワインでした!

 

この素晴らしいワイナリーが、実は今、存続の危機に直面しています。ワイナリーのすぐ近くに清掃工場の建設予定があるためです。有志の方々による署名運動が行われておりますので、ご興味のある方は是非ご覧になってください。

http://www.hat.hi-ho.ne.jp/haut-pont/t/takedawinery_03.pdf

 

Clos Yでは、4月20日のレストラン講座のテーマを「アジア」とし、アジアの素晴らしいワインを食事とともにお楽しみいただきます。タケダワイナリーのアッサンブラージュ・スペシャルも含まれております!ご興味のある方はご連絡ください。

 

 

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vinclosy@aol.com

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