- 2010-10-24 (日) 17:58
- ワインコラム
フランスと並ぶワイン大国であるイタリア。同国で最大の生産量を誇るのがサンジョヴェーゼSangioveseです。
イタリアワインの代表的な銘柄であるキアンティChiantiの主な原料であり、キアンティを産するトスカーナ州やその周辺の州で広く栽培されています。
サンジョヴェーゼ。
でも、大切なのは量ではなく質にあります。優れた生産者による上質なサンジョヴェーゼは感動に値し、イタリアだけでなく世界的に見ても最高のワインのひとつとなります。
原産はトスカーナ州とされており、非常に古い歴史を持っているようです。
ワインとしての特徴は、濃い色調、しっかりした酸味と、ときには果実味を上回るほどの酸味、そして豊富なタンニンにあります。特に、「酸味」と「タンニン」が特徴的だと思います。色が濃く、果実味が豊かなワインはたくさんありますが、同時にしっかりした酸味と豊富なタンニンを備えるワインはそう多くありません。
ワインの銘柄としては前述したキアンティが何と言っても有名ですが、品質ではブルネッロ・ディ・モンタルチーノBrunello di Montalcinoに触れないわけにはいかないでしょう。このワインはモンタルチーノの町の周辺の限定された地区のサンジョヴェーゼ100%で造られることが義務付けられています。
サンジョヴェーゼは突然変異を起こしやすく、プルニョーロ・ジェンティーレPrugnolo GentileやモレッリーノMorellinoなど複数の亜種があるのですが、ブルネッロもサンジョヴェーゼの亜種のひとつです。
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは重厚で複雑な風味に溢れ、まさに偉大なワインです。北イタリア、ピエモンテ州のバローロBarolo(ぶどう品種はネッビオーロNebbiolo)と並び、イタリアワインの双璧と言えるでしょう。
他にサンジョヴェーゼの優れたワインとして、キアンティ・クラッシコChianti Classico(一般的なキアンティより限定された地区で栽培されたぶどうから造られる)、ヴィノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノVino Nobile di Montepulciano(前述したプルニョーロ・ジェンティーレから主に造られる)などが挙げられます。
私は、良質なサンジョヴェーゼを口にすると、肉料理が欲しくなってしまいます(笑)。重厚なサンジョヴェーゼは赤身の肉を使った料理などを引き立ててくれますので、是非合わせてみてください!
Clos Yでは、11月のレストラン講座のテーマを「イタリア」とし、上質なワインをそれに合わせた料理とともにお楽しみ頂きます。7日(日曜日)の講座ではとびきりのブルネッロ・ディ・モンタルチーノも登場します!18日(木曜日)の講座ではバローロや1990年のネッビオーロも登場いたします。ご興味のある方はご連絡ください。
このコラムを読まれて、ご意見・ご感想がございましたら下記メールアドレスまでご連絡ください。
- Newer: ワインコラム 第63回 珍しいワインの話
- Older: ワインコラム 第61回 美食の話 フランス&イタリア編